公益財団法人日本大正村

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大正村所蔵品展「山本芳翠と弟子北蓮蔵作品展」開催(R5年10月24日~12月24日)


2023.09.25

山本芳翠は岐阜県恵那市明智町野志の出身で、郷土の偉人として大正村は永年顕彰しています。

平成26年、岐阜県美術館が所蔵する代表作「裸婦」が国の重要文化財に指定されたことは、郷土の誇りであり、大変喜ばしいことです。

山本芳翠は単に作品の価値にとどまらず、日本での西洋画認知に果たした役割に注目が向けられています。

日本のすべてが西洋化する中、芳翠は本格的西洋画を学ぶため、フランスに渡りました。

フランス留学から帰った芳翠を待ち受けていたのは、西洋画排斥の強烈な動きでした。それに屈することなく、芳翠は画塾を開き、画家の結集を図って日本洋画の基礎を築いたといわれています。

山本芳翠の作品は、岐阜県恵那市で収蔵しており、その管理は公益財団法人日本大正村で行っています。

岐阜県美術館では、来年9月下旬から12月にかけて開催される国民文化祭の一環として「山本芳翠が生きた時代(仮)」と題した特別企画展が開催されます。

今回は、その特別企画展に貸し出す恵那市所蔵の作品の複製画を展示することになりました。

今回の展示会の見どころは、約1年かけて描いた「十二支の図」です。朝の連続テレビ小説「らんまん」に登場した三菱の岩崎弥之助が芳翠に明治24年に依頼したものです。

完成した十二支の作品は素晴らしいものです。初期に描かれた「卯」・辰」の2作品はいずれも関東大震災で消滅してしまい現存していません。

現在、「卯」・「辰」を除く10点が、三菱重工業長崎造船所に所蔵されています。

今回の展示は、限られた点数の複製画ですが、それらの所蔵作品のを通して、山本芳翠の偉業を広く伝えていきたいと考えます。

令和4年には、山本芳翠画伯のまんが本をB&G財団からの助成を受けて恵那市が作成し、販売も行っています。

又、山本芳翠の紙芝居も完成して小中学生や恵那市民を通して幅広く活用しています。

今回の展示作品展は、山本芳翠直系の弟子である北蓮蔵作品も同時に紹介します。